2025.07.11
獣医師の下浦です。
今回は時々ご相談のある皮膚糸状菌症についてお伝えします。
俗に『猫カビ』とも言われているようですね、真菌(いわゆるカビ)による皮膚トラブルです。
子猫や子犬での発症が多く、犬ではヨークシャーテリア、猫ではペルシャがこの病気になりやすいと言われています。もちろん他の品種で認められることもあります。
この皮膚トラブル、最も注意が必要なことは人や犬、猫など動物間で伝染する可能性があるということです。実は私も学生時代に感染してしまい、当時の助教授の先生に叱られました…。
病院では通常はウッド灯という検査機器と毛の顕微鏡検査で診断をしています。
ウッド灯で糸状菌に感染した毛が光って見えます。
糸状菌に感染した猫の毛の顕微鏡写真です。周りのつぶつぶがカビです。内部にはカビの菌糸らしきものも見えます。
皮膚糸状菌症はしっかり治療すれば治る皮膚トラブルですが、他の動物の感染状況やお家の衛生面にも配慮が必要です。お困りの方は当院にご相談下さい。