2026.01.22
深江のアメリカ村
ペットの皮膚科院長の岩崎です。
ペットの皮膚科は神戸市東灘区深江浜にあります。今回はその深江の今から65〜70年ほど前の話をしたいと思います。
現在の阪神芦屋駅を降りて芦屋川左岸沿いに南へ歩くと程なく43号線(第二阪神国道)の橋に差し掛かります。ちなみに今の国道2号線はかつて「新国道」と言われており「二国」というのは43号線のことを言っておりました。間違う方も多いと思いますがややこしいですね。43号線の芦屋川に架かる橋は「永保橋」という割と小さな木の橋でしたが、今は洪水を防ぐためか橋脚のない大きな橋(芦屋川橋)になっています。
橋の手前に芦屋川の河川敷に降りる鉄製の古びた階段があります(現在閉鎖中)。カンカンと階段を降りてしばらく南へ歩くと石段があり、10段ばかりを上がると正面に道路を挟んで松林が存在し、右手にいくとまもなく「ぬえ塚橋」にさしかかります。橋をわたり芦屋川西岸の平田町のお屋敷町を西に抜けると細い道があります。
ここで目を瞑り半世紀以上前に意識を飛ばしますと、細い道の向こうに広場のような空間がパッと広がっています。その空間の中央には幅が20メートルほどだったのでしょうか、青々とした芝生が広がり、その周囲には舗装された道が長方形を描いていました。道の両側には、もちろん外側ですが、ここが日本とは思えないような西洋の家が悠然と立ち並んでいます。私はそこの向かって左側だったと記憶していますが、ベーカーさんという方の洋館に英語を習いに通っていました。ベーカーさんは年配の女性で日本の滞在が長いのですが、当時はどこの国から来られたのか、お幾つくらいなのか、何をされているのかなど、なにぶん子供の頃だったので全く気にもせずに訪問していました。そして、その当時はこの一角を深江の「アメリカ村」と呼んでいたかと思いますが、現代に戻りネットで検索すると「深江文化村」との記載がありました。今はもう昔の洋館はほぼ残っておらず「アメリカ村」の面影はないようですが、私の頭の中では当時の景色が浮かび上がって参ります。私が西洋文化にふれた最初だったのかもしれません。もう一度申し上げますが、65〜70年ほど前の私の記憶の中の話です。
なお、「深江文化村」についての画像は以下の神戸市のホームページで見ることができます。サムネイルの写真は神戸港です。
https://www.city.kobe.lg.jp/information/institution/institution/document/column/history_12_co_1.html
